
慢性的な腰痛に悩んでいませんか?
「立ちっぱなしや座りっぱなしで腰が痛い」「デスクワークで姿勢が崩れて腰に違和感がある」
そんなお悩みを抱えている方におすすめなのが、“ツボ押し”です。
本記事では、今すぐ試せる腰痛に効くツボの位置と正しい押し方、ツボ押しを行う際の注意点やポイントなどをわかりやすく解説します。自宅で手軽にできるセルフケアの一つとして、ぜひ活用してみてください。
腰痛に効く代表的なツボ7選
人体にはおよそ360以上のツボが存在するといわれており、その中には腰痛の改善に効果が期待できるツボも多くあります。
今回は、腰痛の緩和に効果的な代表的な7つのツボをご紹介します。
① 腎兪(じんゆ)

場所:へその真裏あたり、腰の左右2〜3cm外側。第2腰椎の高さ。
効果:慢性腰痛、足腰の冷え、疲労感に有効。
押し方:親指で3〜5秒ほど押し、ゆっくり離す。3〜5セット繰り返す。
「腎」は東洋医学でエネルギーの源とされ、腎兪はその腎を元気にする重要なツボ。
腰の血流改善や老廃物の排出を促す働きもあるため、慢性的な腰痛や疲労感を抱える方に適しています。
② 委中(いちゅう)

場所:膝の裏側、膝裏中央のくぼみ。
効果:ぎっくり腰、足腰のこわばり、神経性の痛み。
押し方:両手で膝を包み込むようにし、親指でじっくり押す。5回ほど繰り返す。
「腰背の合穴」とも呼ばれ、腰部の急性痛や重だるさに対応できるツボです。
立ちっぱなしで腰が痛いときなどに即効性を感じる方も多く、外出先での応急処置としても活用可能です。
③ 承山(しょうざん)

場所:ふくらはぎの真ん中から少し下、アキレス腱との境目あたり。
効果:座りすぎによる腰痛、足のむくみ、血行不良。
押し方:椅子に座り、片手でふくらはぎを支えながら指で5〜10秒ほど圧をかける。
ふくらはぎは“第二の心臓”とも呼ばれ、全身の血流に関わる重要な部位。
承山を刺激することで足腰全体の巡りが良くなり、冷えやむくみによる腰の不快感にもアプローチできます。
④ 大腸兪(だいちょうゆ)

場所:ウエストの背面中央、骨盤の上端から2〜3cm上のあたり、背骨から左右に指2本分ほど外側。
効果:便秘による腰痛、内臓疲労、冷え性。
押し方:うつ伏せで寝た状態で、誰かに親指でゆっくり押してもらうと◎。
腸の働きと関係するツボ。
腸が冷えていると腰まわりの筋肉も緊張しやすくなるため、内臓性の腰痛に心当たりがある方には特におすすめです。
女性のPMS期の腰の重だるさにも使われます。
⑤ 崑崙(こんろん)

場所:足首の外側、アキレス腱と外くるぶしの間のくぼみ。
効果:ぎっくり腰、背中の張り、神経の緊張。
押し方:親指で3秒ほどじっくり圧をかけ、ゆっくり離す。左右それぞれ行う。
痛みが鋭く、動くのもつらい腰痛には「崑崙」が効果的。
神経系の流れにも関係があるため、精神的ストレスからくる腰の緊張にも有効とされています。
⑥ 太衝(たいしょう)

場所:足の甲、親指と人差し指の骨が交差するくぼみ部分。
効果:ストレス性の腰痛、イライラ、不眠。
押し方:親指で5秒押して3秒休むリズムで3セット。深呼吸しながら行うと効果的。
気持ちが張り詰めていたり、姿勢が崩れて腰に負担がかかるタイプの人におすすめ。
ストレスの発散や気の巡りを良くし、結果的に腰の緊張が緩むと感じる方が多いです。
⑦ 腰腿点(ようたいてん)

場所:手の甲、小指と薬指の骨が交わるくぼみ部分。
効果:腰の違和感、急な張り感、立ち仕事の疲労。
押し方:反対の手で押さえながら親指でグーッと圧を加える。1セット10秒×3回。
実は「手」にも腰痛に効くツボがあるのです。
腰腿点は、立ち仕事や長時間の歩行で起こる腰の張りに有効。
手軽に押せるため、外出先や仕事中のケアにも最適です。
ツボを押すときの注意点
ツボ押しは手軽にできる反面、やり方を誤ると体に負担をかけてしまう恐れもあります。以下の注意点を押さえて、正しく安全に行いましょう。
・力加減は「痛気持ちいい」が基本
ツボを強く押しすぎると、筋繊維を傷つけたり、内出血を引き起こす原因になります。心地よいと感じる強さで、ゆっくり押すのが理想です。
・押す時間と回数は適度に
1回あたり3~5秒を目安に、1か所につき3~5セットが基本。長時間押し続けるのは逆効果になる場合があります。
・体調不良のときは行わない
発熱時、妊娠中、飲酒後、また持病のある方は、医師の指導を受けたうえで行いましょう。
腰痛解消の効果を高めるポイント
ツボ押しだけでも腰痛の緩和は期待できますが、日常の生活習慣を整えることでさらに高い効果が得られます。以下のような行動を併せて実践してみましょう。
・タイミングは「筋肉が緩んだとき」が最適
お風呂上がりや就寝前など、筋肉がほぐれているタイミングに行うことで、ツボ刺激の浸透力が高まります。
・呼吸を整えてリラックスする
ツボを押すときは、深くゆっくり呼吸をしながら行うと副交感神経が優位になり、よりリラックスした状態で施術効果が高まります。
・ストレッチや姿勢改善と併用する
骨盤の歪みや筋肉のアンバランスを整えるには、ツボ押しに加えてストレッチや軽い運動を習慣化するのが効果的です。
・継続的に取り組む
1回のツボ押しですぐに腰痛が消えることは稀です。週に数回、無理のない頻度で続けることが、症状改善への近道となります。
まとめ

腰痛は原因や症状によって対処法も異なります。
ツボ押しは簡単にできるセルフケアの一つとして非常に有効です。
日常生活の中でこまめに取り入れて、つらい腰痛の軽減に役立ててください。
もしツボ押しだけで改善しない場合は、整骨院や専門家のアドバイスを受けることも検討しましょう。